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('A`)は感情を売るようです

第一回品評会投下作品。退廃的な感じのが書きたかった。



(-@∀@)「あいよ‘怒り’で3000円だ」

('A`)「これっぽっちか」


俺が売った感情の一部は3000円だった。



――('A`)は感情を売るようです――



人間って奴は何でも金に物事を結びつける。
衣食住から月の土地、全くもって限度を知らない。
世界の中心である大都市、ここVIPでは感情ですらお金と結び付いた。


('A`)「聞いてくれよ。ゴキブリだぜ?それが昨日顔に引っ付いたんだ」

(-@∀@)「うぇぇ気持ち悪い」

('A`)「だろ?その時のやりきれない気持ちから生まれた怒りが……」

(-@∀@)「でも3000円だね。それ以上はだせないよ」

('A`)イラッ

(-@∀@)「おっ。それ500円で買うよ」


ああ、ビジネスライクな付き合い。
結局ゴキブリに対しての怒りと商人に対しての怒りで3500円の儲けであった。
これでは全くの足しにならない。


(#'A`)「チックショー!」

(-@∀@)「おっ。それ700円」


ラッキーだ。
迷わず売ったね。




‘感情’の需要ってのは実は相当ある。

例えば気弱な人がNO!とハッキリ言うには‘怒り’などのアクティブな感情を買えばいい。

親戚の葬式だ!泣かなくちゃ!でも泣けない!だって関係ないし!なんて奴は‘悲しみ’の感情を買えばいい。


('A`)「ばかじゃねーの」


世の中狂ってる。

誰もが持ってる物にすら金をかけるのだから。

そんで、馬鹿みたいに安売りする奴がでてくる。


('A`)「どいつもこいつも馬鹿ばっかさ」


無論、俺を含めて。

この世界の奴らは感情っていうエリアにまで商業の手をだしたキチガイばっかだ。



それとだ。感情を売るには実は限界ってのがある。

例えばもう涙すら出ないみたいな時。

そんな時は‘悲しみ’の感情の在庫切れだ。時間をおいて悲しみを正常に感じれるようになるのを待つしかない。


('A`)「……」


借金を返すために感情を売るやつが増えた。

体を売るよりはずっといいからな。

でも限度ってものがある。それを越すと人間は簡単に壊れちまう。


('A`)「ただいま」


帰宅である。さて、みんなに紹介しよう。

全ての感情がぶっ壊れちまうまで売った愚かな女。


川 - )「……」


俺の恋人。素直クールだ。

美人だろ?




('A`)「クーもうちょっとだからな」


……親の借金だそうだ。
それを払うためにひたすら感情を売り続けたらしい。

もうコイツにはなんの感情も残っていない。ただの脱け殻だ。

恋人である俺はそんなことを知らずにコイツがぶっ壊れるまで生きていたのだ。


('A`)「ヘドがでるな」

川 - )「……」


でもコイツを戻すアテはある。

感情を買えばいいのだ。

単純明快である。

失ったものをもう一度、簡単に取り戻す一番の近道だ。




俺は感情の売買が嫌いだ。

そんな俺が感情を売る理由がこれだ。

簡単に金になるからな。感情は。

このペースならそう遠くもない未来にクーは戻って俺がぶっ壊れるだろうよ。


('A`)「全くお前は大馬鹿野郎だよ」

川 - )「……」


そっとクーの頬を撫でた。


そこには確かな、人間特有の温かさがあった。

いつか、必ず。例え俺が壊れてでもお前を戻してやる。

('A`)

川 ゚ -゚)

そう決意を再確認して俺は冷蔵庫の下を漁る。

ゴキブリ探しさ。簡単に怒りと恐怖を味わえるからな。

明日はいくらで売れるだろうか。


('A`)は感情を売るようです 了
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