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('、`*川 ひとり、のようです

黒歴史気味。淡々とした文体にしたかった記憶がある。リメイクして猟奇祭りに投下しようかと思ったけど筆が進まず放置された。今や書きためも無い。





 世の中の人々はほとんどがゾンビになった。

 Tウィルスだか呪いだか知らないが何かが起こったのだ。
 まだゾンビになっていない人々も少しづつゾンビへと移り変わっていった。
 新時代の幕開けだ。文明開花の音、もとい香りだ!

 ゾンビの腐臭はそれを教えてくれる!


('、`*川「サッカーがしたいわ」


 ゾンビなった弟にそんなことを言ってみた。
 なんだか体を動かしたいのだ
 先日一番仲の良かった友人までゾンビになってしまったので少しストレスがたまっているのかもしれない。


('A`)「あうあうあー」


 そう弟が言った瞬間、頭を蹴り飛ばした。
 ぽーん、と飛んだ。



('、`*川 ひとり、のようです







 ひとり空き地でぽてんぽてん、と『ボール』を蹴る。 
 なかなかリフティングをうまくできない。わずか数回でボールは足から離れていってしまう。


('、`*川「きっと形が悪いからね」


 流石は我が弟。

 さぞかし苦労しただろう。まぁ今となっては知ったことはない。
 ころころと転がる『ボール』をトゥーキック(つま先を使う蹴り方)でどこか遠くへと蹴飛ばす。
 ぐちゃり、と嫌な感触がした。目の辺りにでも当たったのだろうか。


('、`*川「あちゃあ」

 
 まいった。今はいてるローファーはまだ買って一ヶ月も経っていないんだった。


('、`*川「きったないわねえ」


 失敗した、そう思った。
 新しい靴を取りに空き地を後にする。
 ちらりと『ボール』があるであろう場所にはカラスが集っていた。腐ってるよそれ。





 ゾンビは動きが早いか遅いか。

 基本的によほどのゾンビ狂でないかぎりゾンビは遅いと考えるだろう。
 私の周りがなったゾンビも例外ではない。非常に愚鈍だ。


 たかたかたかった!タカラッタ!


 そんなイメージで商店街を駆けていく。
 途中で三人ばかしゾンビを蹴った。中には数日前までお喋りしていた友人もいた。


('、`*川「ふぃー」


 昔からよく利用していた商店街の靴屋に入る。

 乱雑に積まれている箱の中から自分にあったサイズのスニーカーを取って履く。
 店の奥のには顔の無いゾンビがいた。私がちょっと前に蹴り飛ばしたゾンビだ。
 やさしいおばあちゃんだった。


('、`*川「ちいさい時遊んでくれたんだっけ」


 私は少しだけ泣いた。





 ゾンビになる理由はわかっていない。

 いや、判明したかもしれないがそのときにはテレビだとかラジオだとかは死んでいた。
 なにせ人類の大半がゾンビ化してしまったのだから。
 知らせる手段がなかったのだ。


('、`*川「こまったなぁ」


 原因不明じゃ回避しようがない。
 そんなことをこの事態になったときから考えている。
 事態を知ったばかりのときは恐怖で悲鳴を上げて泣いた。

 それをなだめてくれた友人や弟が先にゾンビになってしまった。
 理不尽だ。謝罪しろ。賠償しろ!
 
 そんなことを考えていると店の外にもゾンビの影が見えた。
 まずい、逃げなくては。
 裏口を使って靴屋を後にする。


('、`*川「ごめんね」


 謝罪を一言。

 だれに当てた言葉かはわからないけど。




 ここ数日でさらに人々のゾンビ化は進んでいる気がする。
 今のところ私以外の人でゾンビじゃない人を見つけられていない。
 ちょっと前は死に物狂いでゾンビをバラバラにする人や恐怖で腰を抜かしそのまま食われてしまう老人なんかもいたんだけれど。

('、`*川「みんないなくなっちゃったねえ」

 逃げて逃げてひたすら逃げて。

 私は小高い丘にやってきていた。 夕暮れ時には綺麗な夕日が見える私の一番好きな場所だ。

('、`*川「……」

 ふと自分の右手を見てみる。
 いつの間にか皮がはがれグロテスクにも骨が一部露出してしまっている。
 痛みは感じない。体をみているとあちらこちらがそうなっていた。
 どうやら私もゾンビになってしまうようだ。
 
('、`*川「あーあー」

 どうにもならなかった。

 現状を打破できず、感動的な出会いや別れもなかった。私にはなにもできなかった。
 きっと夕日が沈みきる時には私もゾンビになっているんだろう。
 ぺたり、と座り込んで空を仰ぐ。

 とても綺麗な夕日が私の目には映っていた。<了> 

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